こんにちは。平成24年7月、志を同じくする4人の参議院議員で無所属の会派、「みどりの風」を結成しました。
私たちは、小泉構造改革という、行きすぎた市場原理主義により生じた様々な歪み、すなわち都市と地方の格差拡大や、貧困の拡大、セーフティネットの破壊、社会不安の増大といった問題を解決するためには、市場原理主義から訣別し、競争よりも共生や共存、多国籍企業や大都市優先を優先する政治から、国民ひとり一人の暮らしと地方を大事にする政治に変えなければならない、という信念を胸に、政治の世界に飛び込みました。
そして、多くの皆さまのご支援の下、政権交代を実現し、与党会派の一員としてこれまで活動してきました。
しかしながら、今、当初の基本理念はどこへ行ったのか、いつの間にか強者が弱者を追い落とす新自由主義に取って代わられてしまいました。TPP参加問題、3党合意の下成立した社会保障と税の一体改革(消費増税)法、原発再稼働問題、どれも国民不在で、既得権益者、ムラ社会の論理で議論が進められています。
このような中で、政権交代時の理念を追求するためには、その理念、すなわち「反新自由主義」をしっかりと掲げ、国民の側に立って訴え続ける会派をつくる必要があると考えました。
具体的には、
1.日本型の共生社会~外需依存の経済から内需中心の経済への転換、成長よりも分配を重視した経済政策
2.自然資源の保全と活用~お金では計れない自然資源の役割に価値を与え、国民全体で自然環境や地域を支える仕組みづくり
3.一人ひとりが自らを生かせる日本~同一価値労働に対する同一賃金の実現
4.「ものを言える日本」としての外交~強固でしたたかな外交、第三者的な国際機関の積極的活用
を誠実に、ぶれずに追求していきます。
ところで、「みどりの風」という会派名の由来ですが、一つは自然や環境、地域社会、脱原発を表現した「みどり」であり、もう一つは参議院にかつてあった「緑風会」をイメージしました。参議院が良識の府として機能する為には、党議拘束を前提としないことが必要だと思います。理念を共有する仲間で結成し、議員個人の判断を尊重する会派を目指しています。
また、ロゴマークは、幸福をもたらす四つ葉のクローバーにイメージを重ねつつ、4枚のそれぞれ微妙に形も色も違う羽根のかざぐるまをモチーフにしました。かざぐるまは、外からの風を受けて回ります。多くの皆さまから大きな風を起こしていただき、強くたくましく回り続けるように、また、みどりの風の理念が未来に向かって広がり続けるようにと願いを込めて。
よろしくお願いします。
代表 谷岡 郁子
爽やかなみどりの風吹きわたる健やかな日本、私たち日本人は、互いに支え合い、分かち合いながら自然と共生した自律的な生活を営んできた。伝統と文化に支えられた豊かさの下で生きて行くために、また子どもたちが夢を追いながら元気に育っていくために、私たちはここに政党「みどりの風」を設立し、この目的に向かって政治活動を行う。また、この目的を達成するにあたって、「みどりの風」は、以下の4本の柱を基本とした政策を実現する。
日本型の共生社会
豊かで多様、ときには厳しい災害をもたらす自然と共存し、互いに支え合い、創意工夫に満ちた生活の中で日本人が培ってきた知恵と文化は、私たちが誇るべきものである。この伝統・文化は、一握りのエリート階級や上流階級の力によって成立してきたのではなく、普通の人々の感性と創造力、そして協働する力によって培われた。そして、この力が第二次世界大戦後の復興の原動力でもあり、度重なる危機から日本を立ち上がらせたものである。私たちは、このような日本人とその社会が本来的に持つ穏やかで温かい強さを引き出し、生かす社会を再生させたい。自然と人々の多様性が調和し、生かし合う日本型の共生社会の再構築を行うことが持続可能な文明を求める世界への日本の責任であり、答であると信じる。
自然資源の保全と活用
人間が生きて行く上で、もっとも重要な資源は、きれいな水と空気であり、土である。持続可能な社会にとっての必須条件である水、空気、土と生物多様性、再生可能なエネルギーという観点で考えれば、日本は必ずしも資源小国ではない。むしろ、国土の3分の2を占める森林が生み出すきれいな水や酸素に関しては資源大国であり、複雑な地形と豊かな四季の変化がもたらす生物資源もまた、然りである。この恵みの下、日本人によるていねいで創意工夫に満ちた稲作をはじめとする農業が培った土とその作物、そして環境保全技術の質は世界レベルのものである。問題は、これらの自然資源とこれを保全し、活用する営みが長きに亘って軽視され、然るべき敬意と対価が払われてこなかったことである。
私たちは、国民全体で力を合わせて自然資源の保全と活用を行う政策への転換を図る。全国津々浦々の地域コミュニティが、その重要な役割を担う事によって活性化し、人間らしい生活の中で自立と豊かさを取り戻し、自然の中に子どもたちの元気な声が響く地域社会を再生しなければならない。同時に再生可能でコンパクトなエネルギー自給自足システムをはじめとする循環型社会を目指すべきである。そのためには、農林水産業の適正な発展に加え、新たな社会システムや自然資源の保全と活用のための科学・技術基盤の整備と拡充、および人材育成を行っていかなければならない。さらには、一元的に金銭的な価値観のみで捉えられてきた経済の指標に、自然や人間性の寄与を組み込んで、真の経世済民とするための国民的、世界的な探求を促していく。
ひとり一人が自らを生かせる日本
日本らしさを形成してきた真に尊い資源は、日本人そのものである。世界に冠たる日本人の忍耐強さ、協調性、創意工夫の能力や器用さ、几帳面さが日本を世界有数の工業国に押し上げてきた。とりわけ日本の強みである一般国民の優秀さや現場における仕事の質の高さは、日本の発展に大きく寄与してきたものである。しかし過剰に資本の論理に傾いた競争至上主義の市場経済のもとで、現場で働く者たちの労働の対価は不適正に評価され、正社員とそれ以外、年代や性別、居住する地域によって生まれた格差によって国民が分断されている。この不公正が、本来の日本の協調性の中では相乗するはずの人々の力を、結果として互いに相殺することをもたらし、日本経済の停滞をもたらしている。
私たちは、誰もが自分自身の潜在的能力を活かすための多様で質の高い教育を保証され、培われた能力を社会全体として活用し、また正当な労働環境と待遇、敬意が払われる社会を目指す。同一の労働に対する同一賃金を実現するとともに、強者の論理による非人間的な労働や搾取を排除することを目指す。活力ある社会を再生するために、意欲的な挑戦を奨励し、失敗に対して再挑戦を促すことのできる社会を構築する。
一方で、まだ働けない者、もう働けない者、出産や病気、けが、障がいなどの理由で今は働けない者を社会全体として支える温かい社会保障を築いていく。子どもらしい子どもが日本を担う大人になると考え、自然との交流の中でよく感じ、よく動き、よく遊ぶ環境をつくっていく。大切に育てられた子どもたちが、将来に前向きな若者としてチャレンジ精神旺盛に生きて行くことの出来る社会、温かく育ててくれた高齢者や社会に対して力強く応えていき、その働きにふさわしい生活が保障される社会を目指す。
ものを言える日本の外交
国政の最大の責務は、国民の幸せな暮らしの基盤たる平和を守ることである。
しかし、国民の平和をかき乱すものは、国家間の国益のぶつかり合いだけではない。地震、津波などの自然災害や疫病、あるいはテロ活動等多くの脅威が存在し得る。私たちは、これらの脅威から国民の生命と財産、および人間としての尊厳を守るために、「人間の安全保障」の観点に立って安全保障政策を構築する。そのためには、様々な分野、レベルにおける豊かで互恵的な国際交流が不可欠であると同時に、強固でしたたかな外交、また、いざという時の備えが必要である。すなわち、憲法の平和主義を基本としつつ、自立的な安全保障体制を確立する必要がある。
21世紀の国益(国民益)の追求のためには、歴史・文明の流れと複雑な国際情勢の大局に対する認識、めまぐるしく展開する個々の問題およびその影響に対する的確な分析に基づいた政治のリーダーシップ、ならびに、これを支える官民双方の重層的なレベルにおける不休の努力が求められる。この基盤の下に国民の力と知恵を結集し、国家・国民の主権を代表して「ものを言える日本の外交」が構築されるべきである。ともすれば、願望に依拠した外交に陥りがちな外交方針が長期的には国益を損なってきた史実に鑑み、リアルで冷徹な客観情勢分析に基づいた外交を構築することを旨とする。
自衛隊が担う国防や災害復旧等の役割は、広く国民が認識するところである。軍隊ではないことが矛盾として指摘されているが、専守防衛に徹し、災害時に頼りにされる自衛隊は、日本独自の概念による日本らしい組織である。人間の安全保障という観点では、より進んだ組織とみなすことも可能である。疫病やテロ、原子力災害など、最後の砦としての自衛隊が、国民の期待に応えることができるように、同時に隊員たちの安全が最大限確保できるように、広い見地から機能を高めるべきである。自衛隊の卓越した自然災害対処能力を生かし、この能力をもって、国際社会の安全に資することを平和国家日本としての貢献の主軸とする。
国会・国政改革
以上の「みどりの風」の基本原理を国政において実現するためには、現在の国政のあり方を根本的に改革しなければならない。
憲法は、国会を国権の最高機関と定めているが、現実には内閣による行政権が突出して大きく、国会は政府が決めた政策や予算の形式的追認機関となっている。このような状況の下で、国会の政府監視機能は不十分であり、国民の代表による民主主義的な合意形成は、憲法が意図したようには成熟してこなかった。
日本の伝統は、合意形成や譲り合い、協調性を重んじてきたのであり、その知恵と伝統は、国政にも生かすべきである。私たちは、名実共に国民主権の日本を目指し、日本の国民性と資質にふさわしい民主主義と合意形成のあり方を追求する。
同時に、私たちは、日本国民の主権者としてのさらなる覚醒を促し、国民の民主主義を啓発することが、憲法改正に関して不可欠の条件であると考える。時代や社会の変化に対応した憲法改正は可能であるべきだが、まずは、国民投票を導入することで日本の民主主義を一歩前進させることが現実的である。自主憲法は、国民から自発的に求められるべきものであり、国民の国民による国民のための憲法とならねばならない。